Archive for 5月 17th, 2015

他人のライブラリはいつ使うか?

source

iPhoneアプリの開発をしていると他人の作ったソースコードもしくはライブラリを使用することがあります。
その時、ぼくの立場の場合、どのように利用する、しないを判断しているのかを明かします。

まず、オープンソースでない無料のライブラリは、そのアプリに必須のサービスを提供しているもの以外使いません。ぼくの場合、広告を表示するサービス、プッシュ通知をするサービスがそれに当たるでしょう。
ソースコードがオープンでないので、万が一そのライブラリに問題があった場合、提供元がその問題を修正しない限り、安全なアプリは提供できません。しかし、広告を表示するサービス、プッシュ通知を提供するサービスはいずれも他の会社のサービスに逃げることが可能です。
ですから、安心して現状利用できます。

オープンソースのライブラリの場合はどうでしょう?
オープンソースにもいくつか種類があります。ぼくの場合は自分のアプリでは、完全に自由にできて、なんの拘束もないもののみを使用します。つまり改変できて、自分のアプリのソースコードを公開する必要もないものです。

次に、大規模でなく、導入が簡単なものである必要があります。
個人で開発していますので、大規模なソースコードをくまなくチェックすることは不可能です。
何か問題が起こった時に、すばやく自分で対処できる必要があります。
対処するためには、あまりに高度なやり方をしているものは使用できません。中でやっていることが分からなければ、修正できないからです。

導入が簡単というのも、基本同じ理由からです。
基本、自分のプロジェクトにファイルをドラッグ&ドロップすればそれでOKというものを選びます。通常はこれに、必要なAppleがもともと提供しているフレームワークをリンクしてやります。
基本、これだけやれば十分なもののみを使用します。

がしかし、オープンソースでないライブラリなどは、
あまりしたくないですが、もし必要なら、そのソースコードが利用しているフレームワークを探すパスを指定してやります。
これもあまりしたくないですが、リンカフラグに指定された文字を記入します。
ここまでなんとかやることがあります。

しかしこれ以上なにか右往左往するようなものは絶対に選びません。
また、小規模なものなら、何にもしなくて済むようにあらかじめ修正して、導入しやすく改変して、それをプロジェクトにドラッグ&ドロップだけで使用できるようにします。
それから、通常動作には影響がないことが多いですが、コンパイル時に出る警告はまったくなくなるまで必ずソースコードや設定を修正します。

つまり、これらから言えることは自分の身の丈にあったもののみを使用するということです。
言い換えると、がんばれば自分でも作れる、あるいはそれを参考にすればすべて理解した上でどのようにでも自分の力で扱えるもののみを使用します。

世の中には多くのオープンソースのライブラリがあって、それを使えば魔法のような機能を提供するものもあるかもしれません。でもそれが自分の手に負えないようなものならば、ぼくの場合は手を出すべきではないと考えます。
というのは、自分が公開・販売しているアプリは、自分ですべての責任を負いたいからです。
誰それのせいで自分のアプリが動かなくなっちゃった、勘弁ね!というのでは今まで積み上げてきたブランドネームを傷つけることになります。

と、これが今のところの自分の体制での、他人のソースコードやライブラリについての扱い方の指針でした。
あなたが何らかの開発をしているならば、参考になる部分もあったかもしれません。
そして、もしあなたがユーザーならば、安心して利用出来るなと思ってもらえると嬉しいです。

それでは!

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